大学入学共通テストは18日、全国651会場で2日間の日程で始まり、石川県内は昨年より62人多い5291人が出願し、7大学8会場で試験に挑んだ。現行の学習指導要領に対応した最初の試験で、6教科30科目から7教科21科目に再編された。能登半島地震から1年間励まし合ってきた能登の受験生らは「頑張った成果を出し切りたい」と2日目へ力を込めた。 18日は地理歴史と公民、国語、外国語があり、英語はリスニング試験も実施。科目も大きく変わった地歴公民では、資料を分析させて思考力や判断力をみる問題が多く出た。初めて行われた「公共、倫理」では「推し」に関する問題があり、羽咋高の矢田楓さんは「珍しくて面白かった」と手応えを口にした。 同校の地下(じげ)菜月さん=能登町出身=は「災害で不安な日々が続く中、家族や友達と励まし合ってきた。能登のためにも頑張りたい」と話した。 10日に覚醒剤所持容疑で教員が逮捕された金沢西高の男性生徒は「全く気にしていない」ときっぱり。19日に初めて実施される「情報」を受験予定で「過去問は無いが予想問題を解いて対策してきた」と語った。2日目は理科と数学も行われる。 県内の会場では、県立看護大の1教室で国語の開始が4分遅れた。受験生から「スマホの電源の切り方が分からない」と申し入れがあったという。終了時間も遅らせて対応した。 今回は既卒者向けに、地歴公民、数学、情報では旧課程に対応した問題も出題。新課程と旧課程の平均点の差が20点以上あった場合などは、得点調整が実施される。共通テストを利用する国公私立の大学や短大は838校。体調不良などで欠席した受験生への追試験は25日と26日に東京と大阪で実施する。 平均点の中間発表は22日で、最終発表は2月6日。得点調整の有無は1月24日に発表される。