ポーランドに衝撃、7日の銃乱射で6人死亡-極右思想の容疑者は重体

(ブルームバーグ):ポーランドで数十年ぶりの惨事となった銃乱射事件を受け、国内に衝撃が広がっている。政治的な分断が深まる中、事件の背景解明が進められている。ポーランド第2の都市で有数の観光地でもあるクラクフでは8日、普段はにぎわう旧市街の広場から人影が消え、多数の警察官が警戒に当たった。前日7日には、当局が極右過激派と説明する24歳のポーランド国籍の男が車から銃を乱射し、6人を殺害、16人を負傷させた。その後、警察がクラクフから北東へ車で2時間の容疑者宅を捜索したところ、さらに3人の遺体が見つかった。検察当局によると、容疑者の両親と女性のきょうだいだった。容疑者は警察との銃撃戦の後、重体で治療を受けている。今回の銃乱射事件は、比較的厳しい銃規制があるポーランドで、トゥスク首相率いる親欧州連合(EU)の与党政権と、ナブロツキ大統領が支持する国家主義的な野党との政治的対立が緊迫するさなかに起きた。ポーランドでは事件を受けて2日間の服喪が発表され、トゥスク首相は国民に冷静な対応を呼びかけた。当局は、単独で犯行に及んだとみられる容疑者の動機を調べている。トゥスク首相は「あらゆる立場の政治家に強く訴える。この悲劇を政治利用しないでほしい。この犯罪を巡る全ての状況を解明する」とXに投稿した。容疑者がポーランドのいずれかの政党を支持していたことを示す情報は当局から出ていない。キェルビンスキ内相によると、初期段階の捜査では、容疑者が極右思想の影響を受け、超国家主義的な考えを持っていたことが示唆されている。検察当局は銃乱射事件について、テロ事件として捜査を開始した。7年前には、慈善イベントの舞台上でグダニスク市のアダモビッチ市長が刺される事件が発生した。当時は国を挙げて服喪したものの、間もなく政治的な非難の応酬に発展した。最近では学校で刃物を使った事件が相次いでいるほか、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドは引き続きロシアによるハイブリッド戦の標的となっている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加