兵庫県の竹内英明・前県議(50)が亡くなっているのが見つかった翌19日以降、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が、自身のSNSに相次いで関連するコメントや発言動画を投稿した。「竹内氏が逮捕される予定だった」などと根拠を示さずに断定する内容が含まれており、立花氏は20日までに、一部の投稿を削除した。 立花氏は19日午後1時半ごろ、自身の「X(旧ツイッター)」で、「竹内元県議が亡くなった!ご冥福をお祈り致します!」と書き出し、「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました」と十分な根拠を示さずに断言。「こんな事なら、逮捕してあげた方が良かったのに」とも続けた。 さらに、19日午後3時ごろに撮影したとされる動画をユーチューブチャンネルで配信。その中で、「竹内元県会議員、どうも明日逮捕される予定だったそうです」と、再び十分な根拠を示さず発言した。 竹内氏について朝日新聞は同日、県警幹部に取材した内容として、逮捕予定や任意聴取の事実がなかったことを報じた。立花氏は同日夜、さらに動画を配信。その中で「うそつき朝日新聞は逮捕や任意の事情聴取がなかったと言っていますが、まったく信用できないと私は思っています」などと述べたが、報道が「うそ」だとする具体的な根拠は示さなかった。 その後、立花氏は20日午前1時54分、自身の「X」を更新。「警察の捜査妨害になる可能性があるので、竹内元県議の刑事事件に関する、発信は削除させて頂きました!」と投稿。任意聴取や逮捕予定があったと断定した書き込みや動画を削除した。 同じ20日の午前10時半から開かれた県議会の警察常任委員会で、県警の村井紀之本部長は「(竹内氏を)被疑者として任意の調べをしたこともないし、ましてや逮捕するといったお話はありません。全くの事実無根」などと述べ、立花氏のSNSの投稿を完全に否定した。(鬼原民幸)