Johan Ahlander [ストックホルム 30日 ロイター] – スウェーデンで29日、2023年にイスラム教の聖典コーランを燃やす抗議活動で起訴されたイラク出身のサルワン・モミカ被告が射殺され、同国警察は30日に容疑者5人を逮捕した。クリステション首相は事件に外国勢力が関与している可能性があると懸念を示した。 サルワン・モミカ被告は、30日に裁判所から判決を受ける予定だった。警察は、身柄を拘束した5人のなかに銃撃犯がいるかは明らかにしていない。 クリステション首相は30日の会見で、外国勢力が関与している恐れがあり、治安当局も事件の調査に関わっていると述べた。 スウェーデン治安当局はロイターに、銃撃事件で想定される治安への影響について分析していると述べた。 スウェーデンでは23年にモミカ被告らによるコーラン焼却活動が活発化した。スウェーデン政府はコーランを焼却する行為を非難したものの、言論の自由の一形態との認識も示した。イランの最高指導者ハメネイ師はコーランを冒涜(ぼうとく)した者は「最も厳しい罰」を受けるべきで、スウェーデンは「イスラム世界との戦争の戦闘態勢に入った」などと非難。スウェーデンはイスラム急進主義者の無差別攻撃を受ける恐れがあるとしてテロリズム警戒レベルを上から2番目に引き上げた。