8割が初犯「大麻」関連の検挙数が“過去最多”10年前の4倍に 7割が若年層「SNS普及で入手が容易、悪影響なしとの誤情報が拡散」警察が注意喚起【福井】

大麻所持などで摘発される人数が全国で増加しています。福井県内でも増加傾向にあり、2024年に摘発された人数は、11月の時点で過去の年間最多を更新しました。中には現役の高校生が大麻所持で逮捕された事件も含まれています。大麻に関連する摘発人数の増加にはどんな背景があるのかを取材しました。 警察庁によりますと、2023年1年間に大麻の所持などで摘発された人の数は、前年より約1000人多い6482人で過去最多を更新し、覚醒剤での摘発人数を初めて上回りました。 県内も例外ではなく、大麻の所持などによる摘発が相次いでいます。 福井県警・組織犯罪対策課の山崎次席は「福井県警察が昨年大麻で検挙した人の数は11月末現在で過去最多の34人にのぼっていて、10年前の約4倍となっている。(摘発された人の特徴は)違法薬物で検挙されたことのない初犯者の割合が高いこと、そして20歳代以下の若年層の割合が高いことが挙げられる」と話します。 初犯者の割合は全体の約8割で、若年層の割合は約7割を占めています。 ではなぜ、摘発される人数が増えているのでしょうか。山崎次席は「20歳代以下の若年層で大麻の乱用が拡大していることが挙げられる。その背景として大麻は体への悪影響がないという誤った情報が広がっていること、SNSなどの普及によって大麻の入手が容易になっていることが考えられる」と説明します。 これまで大麻は所持や譲渡が取り締まりの対象となっていましたが、大麻検挙数の増加などを受けて、国は厳罰化のために2023年、大麻に関連する法改正を行いました。2024年12月12日にはこの改正法が施行され、覚醒剤などと同様に大麻を「使った」場合も取り締まりの対象となりました。これにより、これまで摘発できなかった事例も摘発できるようになりました。 つまり、大麻が見つからなくても容疑者の尿などから大麻の成分が検出されれば逮捕できることになったのです。 警察は、大麻は精神障害や記憶障害を引き起こすといった「有害性のある薬物」であるとして注意を呼びかけています。 山崎次席は「友人や知人から誘われて大麻に手を出してしまう人が多いが、大麻はもらっても使っても犯罪。誘われたときははっきりと断り、すぐに警察に相談してほしい」と訴えています。 大麻は心身に悪影響を与える薬物です。▼大麻への欲求が抑えられなくなる薬物依存▼記憶能力や情報処理速度が下がる▼瞬時の反応が遅れる▼統合失調症やうつ病などを発症しやすくなるといった悪影響があります。 SNSなどの誤った情報に惑わされることなく、少しでも不安に思った場合などにはすぐに相談するようにしてください。 <県警「薬物追放電話相談窓口」> 電話番号:0776ー21ー4618 ※福井県警組織犯罪対策課・山崎次席の崎は立つさき

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