中国が世界第2位の経済大国へと成長する大きなきっかけとなったのが、1972年の毛沢東とニクソンによる「米中和解」だ。しかし、当時の中国は、毛沢東が主導した「プロレタリア文化大革命」の最中で、思想統一が最も強烈に図られていた時期でもあった。なぜ、中国共産党は路線を大きく変えることができたのか。中国に関する多数の著作がある社会学者の橋爪大三郎氏と元朝日新聞北京特派員のジャーナリストでキヤノングローバル戦略研究所上席研究員の峯村健司氏が語り合った(共著『あぶない中国共産党』より一部抜粋、再構成)。【シリーズの第21回。文中一部敬称略】