全国B型肝炎訴訟熊本弁護団の団長だった元弁護士の男が、弁護団の口座から約368万円を着服したとして逮捕されました。 業務上横領の疑いで逮捕されたのは、熊本市東区御領の元弁護士・内川寛(うちかわ ひろし)容疑者(63)です。 内川元弁護士は、2018年5月から12月までの間に、当時団長を務めていた『全国B型肝炎訴訟熊本弁護団』の口座から12回に渡り、現金あわせて約368万円を着服した疑いが持たれています。 警察は去年10月1日付で弁護団からの刑事告訴を受理し、関係者に話を聞くなどして捜査していて、着服した金が住宅ローンの返済や事務所の経費、私用のクレジットカードの支払いなどに使われたとみています。 内川元弁護士は警察の調べに対し「資料などではっきりしているのであれば争うことはない」と話しているということです。 ただ、弁護団の調査では、少なくとも1億1400万円あまりの使途不明金が確認されているということで、警察はさらに捜査を続ける方針です。 内川元弁護士の逮捕を受けて、弁護団は「内川氏は自らの横領の全貌を明らかにして欲しい」とコメントしています。