タイのリゾート地を拠点に日本の高齢者に詐欺か 男5人を移送し逮捕

タイのリゾート地パタヤを拠点に還付金詐欺などをしたとして、神奈川県警は5日、いずれも住居不定、職業調査中の日本人の男5人を電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕し、発表した。5人は「かけ子」とみられるという。認否は明らかにしていない。 県警によると、タイ当局が昨年12月、出入国管理法違反(不法滞在)容疑で5人を拘束していた。県警は5人を移送するため捜査員約15人をタイに派遣し、日本の領空を飛行中の機内で逮捕した。 5人のうち電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕されたのは、木村健二朗(37)、井上貴博(34)、山口勝仁(29)の3容疑者。逮捕容疑は昨年12月、ほかの人物と共謀して市職員らになりすまし、相模原市の60代女性に「医療費の還付金を受けとることができる」などと電話でうそを言い、約103万円を詐取したというもの。 詐欺未遂容疑で逮捕されたのは、畠中一(40)、鵜飼孝之(42)の2容疑者。2人は昨年12月、鹿児島県いちき串木野市の70代女性に警察官らをかたり現金を詐取しようとした疑いがある。 暴力団対策課によると、拠点は二つあり、別荘のような建物。タイ当局が複数のスマホやタブレットのほか、日本人の名前や電話番号が書かれた名簿やマニュアルのようなものを押収していた。県警がこれから調べる。(中嶋周平、村上潤治)

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