マカオ、カジノ高利貸しの中国人逮捕…債務者女性を監禁して暴力振るい返済迫る

マカオ司法警察局は2月7日、マカオで女性へ賭博用途のカネを高利で貸し付けた上、返済不能に陥った後にこの女性を監禁するとともに、暴力を振るい、その様子を動画撮影するなど返済を迫った疑いで中国人(中国本土居民)の男(50代)を逮捕したと発表。 同局によれば、事件が発生したのは昨年(2024年)10月のことで、10月17日夜に女性から被害通報が寄せられたとのこと。 被害者は10月16日未明にマカオで高利貸しの男らから利息分として先に5000香港ドル(日本円換算:約9.7万円)を支払うこと、カジノのバカラゲームで勝った場合にベット額の2割を利息として支払うことを条件に賭博用途の現金5万香港ドル(約97万円)を借りてプレイしたが、同日朝までに全額負け、この時点までの支払利息の合計は2万香港ドル(約39万円)に上っていたとのこと。 被害者は返済不能に陥った後、上述の逮捕者1人を含む高利貸しの男3人にマカオ半島新口岸地区にあるマンションの部屋に連行され、監禁状態で暴力を振るわれ、またその様子を撮影した動画が被害者の家族に送信することで、返済を迫られたという。その後、被害者の家族が5万香港ドルの債務を代理返済したため解放されるに至り、すぐに同局へ通報。監禁時間は約32時間にも及んだ。 その後、通報を受けた同局が被疑者の身元を割り出しに成功。いずれも中国本土に出境済みだったことがわかったが、このうち1人が2月5日夜に關閘イミグレーションからマカオへ再入境したことがわかり、施設内で逮捕。男は同局の調べに対し、他人からの指示で1000香港ドル(約1.9万円)の報酬を得て債務者の監視、監禁、利息の受け取りなどを担当したなどと供述したといい、同局ではこの男を高利貸し、監禁(他人の行動の自由剥奪)、傷害、不法録画の罪で検察院送致するとともに、逃走中の男2人の行方を継続して追っているした。 マカオにおいては、アフターコロナでインバウンド旅客数が急回復する中、高利貸に絡む監禁事件がしばしば発生している。

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