津市の水道工事代金詐取事件で、緊急の水道管工事を優先して発注する見返りに業者側から家電などを受け取った疑いが強まったとして、三重県警が収賄の疑いで、いずれも津市上下水道管理課の中村一男容疑者(56)と松岡泰成容疑者(51)の逮捕状を取ったことが11日、捜査関係者への取材で分かった。近く再逮捕する。 県警は贈賄容疑で津市の水道工事会社「新英工業」の代表取締役新居利英容疑者(50)も近く再逮捕する方針。 捜査関係者によると、市発注の緊急水道管工事は、契約を結ぶ工事業者の組合を通し、その日の当番業者に依頼するが、中村、松岡両容疑者は直接同社に発注を繰り返したとみられる。 両容疑者は、便宜を図った謝礼などとして新居容疑者から家電などの物品を複数回受け取った疑いが持たれている。 3人は1月、市の工事を同社が実施したと偽装して代金を市から詐取した疑いで逮捕された。 市によると、同社の受注額は22年度の約5千万円(229件)から23年度は約1億200万円(296件)に急増した。