愛媛県が発注した急傾斜地の崩壊対策工事の一般競争入札を巡り、非公表の価格を漏らすなどした疑いで、県の幹部職員や土木会社の社長ら4人が12日に逮捕されました。 官製談合防止法違反や公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕されたのは、県中予地方局河川砂防課の課長・鈴木俊博容疑者(58)、松山市南久米町に住む会社員で県職員OBの宮崎裕史容疑者(61)、久万高原町二名の久保建設の代表取締役社長・久保陽生容疑者(61)、そして久保建設の従業員・大西聖容疑者(42)のあわせて4人です。 警察の調べによりますと鈴木容疑者は久万高原土木事務所の建設課長だった当時、愛媛県が去年2月16日に行った久万高原町での急傾斜地崩壊対策工事の一般競争入札を巡り、県職員のOBである宮崎容疑者に非公表の価格に関する情報を漏らした疑いがもたれています。 久保容疑者は宮崎容疑者から非公表の価格に関する情報を大西容疑者を通じて教えられ、この情報を基に工事を不正に落札した疑いがもたれています。 入札では予定価格4356万7000円に対し、久保建設が3938万5000円で落札していました。 4人の認否は明らかにされていません。警察はほかの工事での入札などの余罪や4人の利害関係などを追求していきます。 愛媛県は職員の逮捕を受けて会見を開き、「県民の信用を大きく損ね心からお詫び申し上げる。誠に申し訳ない」と謝罪しました。