総額3億8500万円 福岡県の補助金事業で贈収賄事件 元県議(58)企業間取引のように見せかけ2800万円授受か

福岡県のケア・トランポリン事業をめぐり業者から賄賂を受け取った疑いで元福岡県議会議員(58)が逮捕された事件。 元県議が贈賄側の業者から現金2800万円を受け取るとの取り決めを書面に残していたことがわかりました。 ■”補助金”予算成立の見返りか RKB 若松康志 記者 「元県議の片岡容疑者が出てきました。これから身柄が検察庁に送られます」 18日送検された元福岡県議会議員の片岡誠二容疑者(58)。 ケア・トランポリン事業への補助金を盛り込んだ予算を成立させるため便宜を図った見返りに健康器具を販売していた「サンライフ」代表の鬼木義美容疑者(66)から現金2800万円を受け取った疑いが持たれています。 ■現金2800万円は一括振込 捜査関係者によりますと、賄賂とみられる現金2800万円は一括で振り込まれ、金額について事前に取り決めた書面が残されていたということです。 また、金銭の授受に関して、片岡容疑者が関係する会社とサンライフが企業間取引のように見せかけた疑いがあることもわかりました。 ■『ケア・トランポリン』事業とは ケア・トランポリンは、転倒防止のための手すりが付いていて高齢者でも安全に運動できるよう開発された器具です。 福岡県は「運動習慣の定着」の取り組みとして2019年度から2023年度にかけて市町村が開催するケア・トランポリン教室の開催経費を全額補助してきました。 その金額は合わせて3億8500万円あまりにのぼります。 ■片岡容疑者が県の担当部署に紹介 福岡県高齢者地域包括ケア推進課 鈴木茂男 課長 「我々も寝耳に水という形になりますので、今後捜査の状況等を見極めさせて頂いて、今後の対応をついては考えていきたい」 福岡県によりますと2018年に当時県議だった片岡容疑者が県の担当部署にケア・トランポリンを紹介したということです。 ■服部知事は「事実なら遺憾」 県の事業をめぐる贈収賄事件について福岡県の服部知事はー 福岡県 服部誠太郎 知事 「我々が県の事業として、県民の皆様の健康づくりのために推進をしていた事業に関して不正が行われた。これが事実とすれば大変遺憾に思っている」 警察は、片岡容疑者が鬼木容疑者からほかにも現金を受け取っていた可能性があるとみて捜査しています。

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