官邸襲撃の男、火炎瓶での放火容疑で25日にも追送検へ カプサイシン入り液体まいたか

昨年10月の衆院選期間中に東京都千代田区の自民党本部や首相官邸が襲撃された事件で、警視庁公安部は建造物等以外放火などの容疑で、埼玉県川口市の職業不詳、臼田敦伸容疑者(50)=殺人未遂容疑などで逮捕=を25日にも追送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。 東京地検は昨年11月から約3カ月間にわたり、刑事責任能力の有無を調べる鑑定留置を実施。近く、適用罪名を検討して起訴するとみられる。 捜査関係者によると、臼田容疑者は昨年10月19日、官邸前で火炎瓶を投げ、ガソリンなどを入れたポリタンクを積んだ車に火をつけた疑いが持たれている。 また、臼田容疑者が自民党本部前で、高圧洗浄機のようなもので噴霧したとみられる液体を鑑定した結果、トウガラシなどに含まれる「カプサイシン」が検出されたことも新たに判明。顔にかかると目やのどに痛みを感じることがあり、警察官を近寄らせない目的があったとみられる。 事件は衆院選公示後初の土曜日だった昨年10月19日の早朝に発生。ガスマスクに防護服姿の臼田容疑者が自民党本部前に現れ、液体をまいた後、火炎瓶を投擲(とうてき)。警察官3人がのどなどに軽傷を負った。 その後、官邸前に移動して車で防護柵に突っ込み、発煙筒を投げるなどしたとして、警視庁が公務執行妨害容疑で現行犯逮捕。公安部は同11月8日、殺人未遂や火炎瓶処罰法違反(使用)などの疑いで再逮捕していた。

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