2008年に近江八幡市などのびわ湖岸で、相次いで、男性の遺体の一部が見つかったいわゆる「琵琶湖バラバラ殺人事件」。県警は27日、他の殺人事件で服役中の受刑者を逮捕しました。 殺人の疑いで逮捕されたのは、当時・栗東市に住んでいた杠共芳容疑者74歳で、27日、身柄が、別の事件で服役していた岡山刑務所から捜査本部が置かれている近江八幡警察署に移されました。 この事件が発覚したのは、17年前・2008年の5月17日。近江八幡市のびわ湖岸で、人の足とみられる遺体の一部が見つかりました。 その後、5月から6月にかけて頭部などが相次いで見つかり、県警は捜査本部を設置。身元は、事件発覚から10年後に、県内に住んでいた当時39歳の川本秀行さんと判明しました。 警察の調べによりますと、杠容疑者は2008年5月中旬ごろ、知人だった川本さんの首を圧迫し殺害した疑いが持たれています。警察は、杠容疑者の認否を明らかにしていません。 杠容疑者は、2018年に当時69歳の知人男性を殺害してバラバラにし、草津市の排水路などに捨てた殺人や死体遺棄などの罪で、岡山刑務所に服役中です。 川本さんの身元が判明した当時、杠容疑者と建設会社の元同僚であったことはすでに判明していて、県警は調べを進めてきました。事件から17年。県警はこれまで、この事件に昨年末までで、のべ約5万6300人の警察官を動員し、捜査してきたとしています。 被害に遭った川本さんの遺族は「10年後に身元が判明して自分のお父さんだとわかり、捜査が進展したりしなかったりし、悲しかったし、つらい時を過ごしてきました。犯人逮捕の連絡を聞いて本当にうれしいです。」と県警を通じてコメントを発表しています。