韓国の詩人・尹東柱（ユン・ドンジュ）氏の死後80年を迎え、追悼式が2月24日、同氏が獄死した福岡刑務所近くの福岡市内の公園にて行われた。 共同通信によると、「福岡・尹東柱の詩を読む会」と駐福岡韓国総領事館が主催した追悼式には、約40人が集まって黙祷を捧げ、尹東柱氏の詩を朗読したという。 「尹東柱の詩を読む会」の代表を務める馬男木美喜子さんは、「困難な時代に自分が歩む道を自問し、平和を願った詩人」「詩を読み、語り継いできた人たちの心の中で生きている」と話した。 また、総領事の朴建燦（パク・コンチャン）氏は、「尹東柱氏を通して、韓日両国民が互いに共感し、意思疎通を図る機会が増えることを願う」とコメントした。 その他にも、同志社大学では16日、学内の礼拝堂で尹東柱氏に名誉文化博士の学位が授与され、立教大学では23日、記念講演会と詩の朗読会が行われるなど、80周忌を迎え、尹東柱氏を偲ぶ行事が相次いで行われている。 尹東柱氏は、延禧（ヨンヒ）専門学校（現在の延世/ヨンセ大学）を卒業後、東京の立教大学に進学。1942年10月には、同志社大学文学部英文学科選科に編入し、留学生活を送っていた。しかし1943年、朝鮮独立運動を行った容疑で日本の警察に逮捕され、その後、福岡刑務所に収監。終戦の6カ月前となる1945年2月16日に、27歳で獄死した。 （よろず～ニュース特約・moca）