地域通貨「ハチペイ」のアカウント不正取得疑い 専門学校生を逮捕

携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)による本人確認手続きを悪用し、東京都渋谷区のデジタル地域通貨「ハチペイ」のアカウントを不正に取得させたとして、警視庁サイバー犯罪対策課は6日、ベトナム国籍の専門学校生、グエン・ザー・ティ容疑者(20)=東京都荒川区=を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕したと発表した。 ハチペイは、アカウントを新規作成する際、携帯電話にSMSで送信される認証コードを入力して、本人確認をする仕組みになっている。グエン容疑者は他人名義のスマートフォンの電話番号と認証コードを中国人グループに伝え、2023年7月ごろから約500件のアカウントを不正に取得させていたとみられる。 逮捕容疑は24年6~12月、偽名で契約したスマホの電話番号と認証コードを何者かに伝え、ハチペイのアカウント12件を不正に取得させたとしている。「生活費のためにやっていた」と容疑を認めているという。 警視庁によると、中国人グループはアカウントに他人名義のクレジットカードでデジタル地域通貨をチャージし、不正に物品を購入していたとみられる。 グエン容疑者は中国人グループとは別のベトナムにいる人物から指示されていたとされる。指示役は中国人グループからアカウント1件につき1000円程度の報酬を受け取っていたとみられ、グエン容疑者にも月15万~20万円が支払われていたという。【加藤昌平】

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