札幌市手稲区に住む90代の女性からキャッシュカード5枚をだまし取り、現金を引き出そうとしたとして、3月6日、札幌市内に住む無職の19歳の男が詐欺と窃盗未遂の疑いで逮捕されました。 男は2月26日、すでに逮捕されている恵庭市の20歳の男と、氏名不詳の人物らと共謀。 自治体の保健課職員や銀行員を装い、女性からキャッシュカード5枚をだまし取ったうえ、札幌市内のコンビニに設置されたATMで現金を引き出そうとした疑いが持たれています。 警察によりますと、最初に女性の自宅には、保健課職員を名乗る人物から「還付金の通知を送ったが返信がない。届け出がなければ無効になるが、こちらで受け取れるようにする。どこの口座に振り込めばいいか」などと嘘の電話がありました。 女性はこの電話を信じ、口座番号を伝えてしまったということです。 その数分後には、今度は銀行員を名乗る人物から「キャッシュカードはありますか？暗証番号を教えてください。カードが使えなくなりますので、これから取りに伺います」などと電話があり、その後、銀行員を装った男が自宅を訪れ、キャッシュカード5枚をだまし取ったということです。 男が立ち去った後、女性は不審に思い金融機関に確認。そこで詐欺と判明し、すぐに現金の引き出しを停止する手続きを取ったうえで、警察に通報しました。 警察が防犯カメラの映像解析など捜査を進めたところ、“出し子”として現金引き出しに関与した疑いが強まり、19歳の男を逮捕しました。 男は容疑を否認しています。 警察は、逮捕された19歳と20歳の男の関係性や、他にも“かけ子”などの共犯者がいる可能性があるとみて、闇バイトなどの関与も視野に捜査を進めています。 警察は、「不審な電話があった際は、警察相談専用電話『#9110』に相談してほしい」と注意を呼び掛けています。