愛媛県松山市の聖カタリナ学園高校で11日に発生した殺人未遂事件を巡り、警察が事件直後の現場で犯行を再現していた様子をカメラが捉えていました。捜査関係者によりますと、犯行に使われた包丁は学校の外から持ち込み、計画的な犯行と見られています。 校内に入る1台の救急車。救急隊員があわただしく現場に向かいます。この事件では松山市の聖カタリナ学園高校の玄関付近で11日午後1時半頃、1年生の少年(16)が、同じクラスの男子生徒の首を包丁で切りつけ、殺害しようとした現行犯で逮捕されています。これまでの取り調べに対し殺意を認めているということです。 木元悠吾記者: 「現場の聖カタリナ高校です。門の奥が現場でしょうか、警察による見分や聞き取りが行われています」 テレビ愛媛のカメラは11日、捜査員がほかの生徒から話を聴きながら犯行の様子を再現する現場の生々しい状況を捉えていました。男子生徒の1人は容疑者役とみられる捜査員の首に手をまわし、犯行を止めようとするかのような動きをしています。また捜査員の手には包丁に見立てたと思われるペン。ほかの捜査員は切られた被害者役なのか、手を地面につき動きません。 この事件で切り付けられた同級生は、首の後ろを数針縫う全治約1週間のケガをしたほか、制止しようとしたほかの生徒2人もすり傷などを負っています。 捜査関係者によりますと、凶器の包丁は容疑者本人が学校の外から持ち込んだもので、無差別的な犯行ではなく今回の被害者を狙った計画的な犯行であったとみられることが新たに分かりました。 現場に居合わせた生徒: 「靴箱の近くで包丁を持っている男の子がいて自分は逃げたんですけど、そっから先生が止めて『下ろせ下ろせ』と言って、包丁を下ろした。(少年は)なんか目があっていないというか。焦点があっていない感じ」 逮捕された少年の印象は「あんまり人としゃべらない。内気なようだった」と話しています。 被害者と生徒の間に何があったのか、警察が動機を追求しています。 聖カタリナ学園高校・田所恭介副校長: 「『生徒間のトラブル』があって、こういう事態になるとはもちろん学校としても認識できてなかったので、本当に驚いております」 学校は12日に臨時休校の措置をとっていて、午後6時半から保護者を対象に説明会を開いています。