比前大統領に容疑通知 ICC、オンライン参加

【パリ、マニラ共同】オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)は14日、フィリピンの薬物犯罪対策「麻薬戦争」で数千人の容疑者殺害を招いたとして、人道に対する罪の疑いで逮捕されたドゥテルテ前大統領に容疑内容を通知する審理を開いた。前大統領は出廷せず、オンラインで参加した。 予審判事はフィリピンからの移送が長時間に及んだとして、オンラインでの参加を許可したと明らかにした。身元や理解可能な言語を確認し、前大統領が自ら氏名などを答えた。 予審判事は、検察や弁護側、被害者側の主張を聞いて裁判をするかどうか決める審理を9月23日に開くことを決めた。ハーグには前大統領の長女のサラ副大統領が入っており、3月14日に記者会見を開く方針。 前大統領は11日、マニラの空港でフィリピン当局にICCの逮捕状に基づき逮捕され、航空機でハーグに移送された。ICCは12日の声明で「市民に対する広範かつ組織的な攻撃があり、数千人の死者を出した」と指摘。前大統領には「殺人という人道に対する罪について、責任を負うに足る合理的な根拠がある」とした。

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