「検察なめんな」の取り調べ、国の賠償責任認めず 大阪地裁が判決

大阪地検特捜部の業務上横領事件で無罪となった不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍さん(62)が違法な逮捕・起訴で苦痛を受けたとして国に賠償を求めた訴訟で、大阪地裁(小田真治裁判長)は21日、賠償責任を認めない判決を言い渡した。「(犯罪の)嫌疑があると考えたことが全く不合理だったとまでは言えない」と判断した。 違法性の有無だけを先に決める「中間判決」と呼ばれるもので、「賠償責任あり」とされれば賠償額を決める審理に移ることになっていた。 事件では学校法人から土地取引を巡り21億円を着服したとして、法人の元理事長らの有罪が確定。山岸さんも元部下らの「山岸さんも共犯」という供述をもとに逮捕・起訴されたが、検事が元部下らに取り調べで「検察なめんな」と怒鳴るなどしていたことが録画映像で判明し、大阪地裁は供述の信用性を否定して無罪とした(確定)。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加