大企業を震撼させるサイバー犯罪が、こどもたちの手によって引き起こされた。 2月27日、警視庁は自作プログラムで大手携帯キャリア事業「楽天モバイル」のシステムに不正アクセスし、回線契約を行ったとして、3人を逮捕したと発表した。 驚きなのは、なんと全員が中高生だったことだ。不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺の疑いで捕まったのは、滋賀県米原市の中学3年(15歳)、岐阜県大垣市の高校1年(16歳)、東京都立川市の中学3年(14歳)の男子生徒。彼らはオンラインゲームを通じて知り合ったという。 「3人は秘匿性が高く犯罪に使われることも多い通信アプリ『テレグラム』で売られていた、様々なサービスに使われる約33億件ものIDとパスワードを購入。それらを使って楽天モバイルのサーバーに侵入したところ、約22万件の個人データへのログインに成功したのです。それから不正に楽天モバイルの回線を契約し、約2500回線を犯罪グループなどに転売していました。 回線ひとつにつき3000円ほどで売買をしていて、約750万円相当の暗号資産を得ていたと見られています。不正ログインから回線契約に至る作業は、彼らが作った自作プログラムで機械的に行われていました」(捜査関係者)