検察側「身勝手」弁護側「政治活動」口利き事件の裁判で対立 元県議に懲役2年と追徴金50万円求刑 宮城

地震被害のグループ補助金を巡り、口利きの見返りに現金50万円を受け取った罪に問われている元県議の仁田和廣被告の裁判です。検察側は、24日に懲役2年と追徴金50万円を求刑。これに対し、弁護側は無罪を主張しました。 あっせん利得処罰法違反の罪に問われているのは、宮城県七ヶ浜町の元県議、仁田和廣被告(74)です。 起訴状などによりますと、仁田被告は、県議だった2021年4月から2022年1月までの間、地震で被災した水産加工会社の社長から依頼を受け、グループ補助金が交付されるよう県職員に働きかけ、口利きの見返りとして、現金50万円を受け取った罪に問われています。 これまでの裁判で仁田被告は、一貫して起訴内容を否認しています。 仙台地裁で開かれた24日の論告求刑公判で、検察側は「議員の特権を利用したもので、身勝手な犯行に情状酌量の余地はない」などとして、懲役2年と追徴金50万円を求刑しました。 これに対し弁護側は「水産加工会社に便宜を図ったわけではなく、塩釜市全体の利益を考えた政治活動だった」などと延べ、無罪を主張しました。 最後に仁田被告は「一切やましいことはしていない」と述べました。判決は、6月10日に言い渡されます。 この事件の裁判を巡っては、仁田被告と共に逮捕された水産加工会社の当時の社長が、すでに執行猶予付きの有罪判決を受けています。

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