アイドルグループのコンサートチケットを転売すると装い、電子マネーをだまし取ったとして、警視庁サイバー犯罪対策課は26日までに、詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで、中学3年の生徒（15）＝沖縄県南城市＝と高校2年の生徒（17）＝東京都八王子市＝ら少年3人を逮捕した。 同課によると、3人は2023年秋ごろから計約1150万円をだまし取ったとみられる。いずれも容疑を認め「オンラインカジノで使った」と供述している。 3人はX（旧ツイッター）に「コンサートチケットを譲る」と投稿。応募した人に電子決済サービス「PayPay（ペイペイ）」で、代金を送金させていた。 その後、「チケットを送れない」などと理由を付けて代金の返金を申し出て、自作のフィッシングサイトに誘導。「返金手続きに必要だ」と偽ってPayPayのアカウントIDとパスワードを打ち込ませ、データを盗み取るなどしていた。 3人はSNSで知り合い、互いに連絡を取り合って、手口を巧妙化させていた。送金先として使うPayPayアカウントは、楽天モバイルの他人名義の通信回線を使ったり、Xで募集したりして調達していた。 高2の生徒は、2月に同課に逮捕された中高生が人工知能（AI）を悪用した自作プログラムで不正に契約した回線を使用していた。 逮捕容疑は昨年6月、コンサートチケットの代金として、都内の20代女性から2万4000円相当の電子マネーをだまし取った上、フィッシングサイトでPayPayのアカウントを不正に入力させるなどした疑い。