「ちっちゃい骨にしようと…」千葉・酒々井町のバラバラ殺人 弟殺した姉は

実の弟を殺害して遺体を切断、冷蔵庫に遺体を隠したり、ごみとして捨てたりした千葉県酒々井町(しすいまち)のバラバラ殺人事件。殺人や死体損壊・遺棄などの罪に問われた竹内愛美(えみ)被告(26)に対する千葉地裁の裁判員裁判は、23日に検察側が懲役18年を求刑し、結審した。猟奇的な事件として注目されたが、法廷で被告は「ちっちゃい骨にしようと思った」などと、不可解な言い訳に終始した。

裁判で愛美被告は、弟の諒さん=当時(21)=の死体を損壊・遺棄したことについては概ね認めたものの、殺人罪については争う姿勢を示した。弁護側は、包丁を持つ諒さんが暴行する状況に危険を感じた愛美被告が、諒さんを包丁で刺し死なせてしまったもので、殺意はなかったとして正当防衛を主張していた。

殺人罪の適用をめぐり、弁護側と検察側が争う構図で展開した愛美被告の裁判員裁判。21、22両日には被告人質問が行われ、愛美被告自身の言葉で事件が語られた。

平成28年8月31日午後、自宅2階の諒さんの部屋で2人は口論になり、包丁を手に蹴る諒さんを別の包丁で「反射的に刺した」。詳細については覚えていないとしたが、「諒に声をかけても反応がないから、死んでいると思った。そこから記憶がなくて、気付いたらアルバイト先のスーパーのレジに立っていた」

検察側の冒頭陳述などによると、事件の起きた日、愛美被告はアルバイト後の午後9時過ぎに焼肉店で焼肉を食べ、さらに、スーパーや薬局でポリ袋やハンマーを購入する愛美被告の姿が確認されている。

「普通、弟が死ぬという重大な事態にそんな余裕はあるか」と弁護人が問いかけると、愛美被告は「やばいな、と思う」。まるで他人ごとのように、無表情でさらりと言ってのけた。

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