【注意】警察署に多い末尾「0110」の番号使い、警察官かたる特殊詐欺が急増 巧妙化する手口と対策

警察署で多く使われる末尾が「0110」の電話番号。この番号を使った警察官をかたる特殊詐欺がいま、急増しています。その具体的な手口とは。 ビデオ通話で警察手帳を見せる男。そして、男が示した逮捕状の画像。 これらは全て、警察官をかたる詐欺で実際に使われたニセモノです。 詐欺未遂に遭った女性 「電話番号の末尾が『110』だったので、警察かなと思って出てしまった。自分がターゲットになると想像してなかったので、びっくりしてます」 こう話すのは、今年2月、実際に警察官を名乗る人物から詐欺の電話がかかってきた女性です。 電話は、警察署で多く使われる末尾が「0110」の番号からでした。 男(吹き替え) 「警視庁です。極秘の捜査をしています」 詐欺未遂に遭った女性 「すごく壮大な詐欺事件があって、 その振込先に私の名義の口座が使われている。 何千万円単位のお金が振り込まれていて、そのままだと私が加担したことになる。協力しないと立場が危うくなると。兵庫県警の事件なので、捜査協力が可能なら兵庫県警につなぎ直す」 女性は不審に思いつつ、話を聞くことにすると。 詐欺未遂に遭った女性 「『LINE』でビデオ通話をつないで、身分や警察手帳などを提示しますと話を持っていかれました」 警察が本来使わないはずの通信アプリ「LINE」に誘導され、ビデオ通話をつないだ女性の前に現れたのは、兵庫県警の「三浦信一」と名乗る男でした。 男は「極秘の捜査」を理由に、他に誰もいないか、スマートフォンで周りを映させたといいます。 その上で―。 詐欺未遂に遭った女性 「スーツを着た方が警察手帳を画面上に見えるように出されて、手帳の中についている写真もその(画面上)の人でしたし、おかしなものではないですと」 しかし、兵庫県警と名乗っているにもかかわらず、警察手帳には警視庁の文字が。女性は“詐欺”だと確信し、一度通話を切るも。 詐欺未遂に遭った女性 「しつこく電話がかかってきて。だんだん脅迫っぽくなってきて、『逮捕状出ますよ』から『逮捕状が出ました』まで」 LINEのアイコン画像は実在する弁護士の男性のウェブサイトの顔写真が引用されていて、名前は三浦信一ではありませんでした。 女性によりますと、ビデオ通話で話した男は画像の男性と同じに見えた一方、口の動きが不自然だったとのことで、AI(人工知能)を使った合成映像の可能性があります。 詐欺未遂にあった女性 「今思えば、口の動きと声がぎこちなかったと思いますし、信じ込んでいたらわからないレベルだったと思います」 警察によりますと、警察官をかたる特殊詐欺は急増していて、全国で今年1月と2月だけで1039件。被害は106億円に上ります。 特に多いのが、末尾が「0110」の番号で、実際の発信元とは異なる番号を表示させる「スプーフィング」と呼ばれる手口が用いられているということです。 ◆◆◆◆◆

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