英国議会をも動かした衝撃作『アドレセンス』をネタバレ解説。今知っておくべき社会問題「マノスフィア」の闇とは

3月13日の配信スタートから2週間で、Netflixリミテッドシリーズ史上最多の視聴回数をたたき出し、世界80カ国で1位を獲得したイギリス製作のドラマ『アドレセンス』。 13歳のどこにでもいる普通の少年が、同級生の少女を刺殺した容疑で逮捕されるところから始まるクライムスリラーなのですが、少年が少女を殺害する事件や刃物による襲撃事件が急増しているイギリスでは、ストリーミングサービス「Into Film+」を通じ、この作品が国内すべての中学校で観られるようになるそうです。思春期の子を持つイギリスのキア・スターマー首相は、英国議会でこのドラマを議題にし、この異例の決定がなされたといいます。 ミソジニー(女性蔑視)、インセル(弱者男性)、SNS社会のもたらす闇、そして有害な男らしさと、人間の複雑さ。『アドレセンス』のそれらのテーマは、少年少女だけでなく、現代の私たちが抱える息苦しさすべてに通じていること。中でもこの作品の中で重要なキーワードとなるのが、「マノスフィア」です。 ※本記事には作品の重要なシーンに触れた記述があります。

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