日本列島に衝撃を与えた俳優・広末涼子容疑者の逮捕から一夜。 9日、午後2時ごろ。静岡・浜松西警察署の前には、多くの報道陣が集まっていました。 (高山 基彦 キャスター) 「午後2時3分。広末涼子容疑者を乗せた車がいま警察署を出ていきます」「後部座席の中央に広末容疑者乗っているということなんですが、こちらからは、その姿は確認できません。表情も確認できません」「90年代後半、一世を風びした広末容疑者。一体どのような思いで車に乗っているのでしょうか。身柄は検察庁へと送られます」 9日、検察庁へ身柄が送られた広末容疑者。警察署の外には、報道を聞いて様子を見に来た人たちの姿も…。 (ファン歴約20年) 「小学校ぐらいから好きでした」「話が大きくなっちゃったし、悲しいなと思いながら見ていましたね」 (高校生) 「さすがだなというと、あれだが大女優だったなというのはすごく思う。いろんな人が見ていて…」「しっかり反省していただきたいと思う」 逮捕につながるきっかけは、7日の夜。自らが起こした交通事故でした。場所は、静岡・掛川市の新東名高速道路・上り線「粟ヶ岳トンネル」。8日夜、事故が起きた同じ時間帯に現場を通ると、交通量は、それほど多くありませんが…。 (記者) 「右側の壁に、こすったような跡が見えました」 7日、午後6時50分ごろ、車を運転していた広末容疑者は、大型トレーラーに追突。 これは、事故直後とみられるドライブレコーダーの映像です。大破した黒い車が、広末容疑者が運転していた車とみられ、壁側に止まり車線を止めてしまっています。外にでてきたとみられる人の姿も見受けられ、この中の一人が広末容疑者だったのでしょうか…? 広末容疑者は軽いけがをし、同乗していたマネージャーを名乗る男性と共に、島田市内の病院に搬送されました。そして、日が変わった8日午前0時20分ごろ。 診察を待つ間、病院内を歩き回っていたという広末容疑者。37歳の看護師の女性が、それを制止しようとすると、広末容疑者は、看護師を複数回蹴るなどの暴行を加え、けがをさせたとということです。広末容疑者は事故の対応で病院にいた警察官に、現行犯逮捕されました。 広末容疑者の“言動”を巡っては、事件前後の“不審な行動”に注目が集まっています。 まずは事故直後。警察によりますと、搬送前、高速道路上にもかかわらず、広末容疑者は立ったり座ったり、歩き回ったりしていて、現場にいた警察は、危険を感じ応援を要請したといいます。 さらに逮捕後の取り調べでは、腕をばたつかせて落ち着きがなかったり大声を上げたり…。何を言っているかわからず、「言葉のキャッチボールができていなかった」ということです。 また広末容疑者が事故の前に、立ち寄ったのは、「浜松サービスエリア」。ここでは、見知らぬ人に「広末でーす」と声をかけたり、体を触ったり、大声をあげていたということです。また、ここから交代し広末容疑者が運転していたとみられています。 こうした行動がみられ、事件の後は、会話も成り立たなかったという広末容疑者ですが、捜査関係者によると、徐々に落ち着きを取り戻して、取り調べに応じるようになってきたということです。また、警察は8日、広末容疑者が運転していた事故車両を捜査、車内から身分証や手荷物などが発見されたことがわかりました。 検察庁へと身柄を移された広末容疑者…。今後、釈放されるのでしょうか?または、勾留されるのでしょうか?元東京地検特捜部、副部長の若狭勝弁護士は…。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「傷害事件自体は、将来、罰金にもならず不起訴、起訴猶予になる 可能性がある」「被害者のけがの程度が3日程度の加療であれば、普通は勾留せずに、逃亡の恐れもない人であれば釈放する」 一方、‟勾留されるケース”として…。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「広末容疑者の供述、態度が通常 と違う。いろいろ調べる必要があると」「事故後の行動、病院での行動が 明らかに薬物使用の影響下にあると思われれば、勾留が付けられる可能性は結構高いと思います」 俳優から一転、事件の容疑者に…。広末容疑者の地元、高知県では。 (高知県民) 「不倫といい、今回の件といい残念の一言」 (高知県民) 「高知といえば広末、みたいなところがあったので」「子どもも同じようにいるんでね。手本となるように育てていきたいと思っているので、人としてどうかなって」 警察は、事件前後の行動などから、あらゆる可能性を視野に捜査を進める方針です。