福岡県太宰府市の契約社員の女性(54)が大阪府警捜査二課の刑事を名乗る男らから「あなたが犯罪に加担していない証明のために資金洗浄をする必要がある」などと脅され、計600万円をだまし取られるニセ電話詐欺事件が発生しました。 3日、太宰府市に住む契約社員の女性(54)宅の固定電話に携帯電話販売店の従業員を名乗る男から電話があり、「あなたの母親名義で携帯電話が不正に契約されている。警察の電話番号を伝えるので電話してください」と伝えました。 女性が伝えられた番号に電話すると、大阪府警捜査二課の刑事を名乗る男が出てSNSのビデオ通話に誘導。 男は警察官が着る制服と制帽のようなものを身につけていて女性に「犯人を逮捕して捜査している。あなたが犯罪に加担していない証明をするために資金洗浄をする必要がある。資金の調査のために毎日100万円ずつ振り込んでほしい。調査が終われば返金する」などと要求しました。 さらに「内偵捜査なので誰にも言ってはいけない」と口止めしてきたということです。 女性は翌4日から9日まで、指定された口座に毎日100万円ずつ計600万円を振り込みました。この際、毎日異なる個人名の口座を指定されたということです。 9日に銀行から警察に「不正な取引の疑いがある」と情報提供があり、警察が女性に連絡したことで被害が発覚。 被害に遭った女性は「相手の毅然とした言葉遣いや態度で信用してしまった」と話しているということです。 警察は「警察が振込先に個人名義の口座を指定することはない。捜査のためにお金を要求することもない」と注意を呼びかけています。