警察組織内部の不祥事の調査や処分、規律の維持に当たる首席監察官らの会議が行われました。 15日行われた全国の首席監察官らの会議で警察庁の楠芳伸長官は訓示で「警察活動の基本は幹部職員による適切な指揮統率と組織的対処にある」「それにもかかわらず、昨年これらが十分に行われていたとは言いがたい事案が相次いで発生した」と述べました。 去年、鹿児島県警では職員の逮捕が相次ぐなか、元生活安全部長が野川明輝前本部長から隠蔽を指示されたと訴えるなど異例の事態となりました。野川前本部長は職員が逮捕された事件の捜査の責任者にもかかわらず、適切な指示を行わなかったなどとして警察庁長官訓戒の処分を受けました。 15日の会議で楠長官は「新年度、あらためて幹部職員が適切な指揮統率と組織的対処の重要性を認識することが肝要」と指摘。そのために「上司が部下職員の業務内容を十分に把握せずに担当者任せにしていないか、幹部職員が業務の重大性を的確に判断してきめ細かい状況確認や指示を行っているかが不可欠な視点だと幹部職員に認識させていただきたい」などと強調しました。