茨城県警境署と県警捜査3課は17日、同県行方市内の太陽光発電施設から2024年5月に銅線ケーブルを盗んだとして、窃盗の疑いで逮捕、起訴されたタイ国籍の男3人が、同県など7県で未遂を含む計110件の金属盗を繰り返していたことを裏付け、同日までに水戸地検下妻支部に追送致したと発表した。被害総額は約2億2200万円に上る。 同課によると、3人はいずれも無職で、窃盗罪などで有罪判決が確定した住所不定、男(32)と、ともに同県坂東市、男(33)=同罪で公判中、男(31)=同。 3人は23年1月ごろから24年7月ごろまでの間、未明の時間帯を中心に茨城や千葉など計7県の太陽光発電施設から銅線ケーブルを盗んだとされる。茨城県内の被害は常総、坂東、行方、つくば、取手、稲敷、阿見、城里の8市町11件に上った。最多は千葉県の75件だった。 男らは地図情報サービスの「グーグルマップ」で人けの少ない場所にある太陽光発電施設を検索し、現地の画像を確認できる「ストリートビュー」の機能や実際の下見によって現場を確認。「防犯カメラやセンサーがない施設を狙った」などと供述している。 現場には車両1台に乗り合わせて向かい、運転手が実行役を降ろした後は近くのコンビニに戻って待機するなど役割を分担。ケーブルはワイヤーカッターで切断し盗み出していた。盗品は茨城県内外の金属くず買い取り業者に売却して換金し、生活費や遊興費、母国への送金、覚醒剤の購入などに充てていたという。