長野県松本市で、65歳以上のメンバーでつくる劇団が、結成から2年を経て、このほど旗揚げ公演に臨みました。 松本市で先週末に行われた舞台公演。 舞台の様子:「私は近く逮捕されるでしょうね。贈収賄で」 全員が65歳以上、しかも、これまで演劇の経験はほぼありません。初公演にたどり着くまでには、苦労や不安もありました。 4月17日、初公演を2日後に控え、劇団員たちが仕上げの稽古に集まりました。 2023年に結成した「松本シニアシアター」。8人のメンバーは、全員が65歳以上で演劇はほぼ未経験です。 増田龍美さん(72):「幼稚園の時に主役をやりました(笑)。それ以降はほぼないですね。紙芝居やったくらいです」 風しんいちさん(65):「舞台を見たこともなくてまったく興味はなかったのですが、だからこそやってみたらどうなるのかと思って。考えなしに飛び込んでみました」 準備体操と声出しが終わると…。 演出 永高英雄さん:「ちょっとやってみたいところがあるんです。スタッフが来るまでに」「よーいスタート!」 さっそく、演出を務める永高英雄さんの指示のもと、シーンごとの確認に入ります。 演出 永高英雄さん:「あのさ、このシーン流しちゃうとセリフの意味がなくなっちゃう」「もう一回やるよ!スタート!」 永高さんは、自身も舞台に立つなど35年、演劇に携わってきました。 演出 永高英雄さん:「お芝居というものを知ってもらうところから始まって、いくつになっても人って新しいことにチャレンジできるということが新しい発見でした」 脚本も永高さんの書きおろし。シェイクスピアの『マクベス』をベースにメンバーの体験も盛り込みました。 増島昭二さん(74):「台本の妙だと思うんですけれど、現実と舞台劇との間で重なる部分があるんですよ。それをうまく織り交ぜて台本が作られているので、演じる方も面白いですね」 稽古では、細かなところまで確認して本番へ!ラストスパートです。 笠原あや子さん(76):「きょうの稽古に来るまではいつも通りにできると思っていましたが、いざ始まると頭が真っ白というよりも体がふわふわしていました。もう頑張るしかないですね。やるしかないです!」