新潟市中央区で今年1月、90代の男性からキャッシュカードを騙し取り、ATMから360万円余りを引き出して盗んだなどとして、広島県福山市に住む男4人が逮捕されました。警察は男らは“トクリュウ”(匿名流動型犯罪グループ)とみて捜査しています。 詐欺や窃盗の疑いで逮捕されたのは、いずれも広島県福山市に住む無職の男(25)、会社役員の男(36)、自営業の男(34)、自称・建設作業員の男(27)の4人です。 警察によりますと、無職の男(25)と会社役員の男(36)は別の共犯者と共謀のうえ、今年1月14日、何者かが新潟市中央区に住む90代の男性の家に電話をかけて、「男性のキャッシュカードが使えなくなる」などと話しました。そして、警察官になりすました無職の男(25)が男性からキャッシュカード9枚を騙し取った疑いが持たれています。 その後、無職の男(25)のほか、会社役員の男(36)や自営業の男(34)、自称建設作業員の男(27)がこの騙し取ったキャッシュカードを使い、新潟市東区にある金融機関のATMから現金367万7000円を引き出して盗んだ疑いが持たれています。 無職の男(25)は今年1月16日に騙し取ったキャッシュカードを使って現金を引き出したとして窃盗容疑で逮捕されていて、その後の捜査でほかの男3人の関与が浮上したということです。 また無職の男(25)は今年1月8日から9日までの間に何者かと共謀し、三条市内に住む80代女性から現金100万円を騙し取った容疑でも逮捕されました。 警察によりますと、逮捕された男4人のうち、自営業の男(34)は犯罪グループに勧誘する“リクルーター”、自称・建設作業員の男(27)は犯行を指示する“指示役・管理役”とみられ、匿名流動型犯罪グループ=通称・トクリュウとみて捜査しています。 警察は、男らの認否について、共謀事件のため捜査に支障があるとして明らかにしていません。警察は引き続き、事件の背後関係や組織の実態解明、余罪などについて調べを進めています。