フィリピン、中国人拘束 選管事務所付近で傍受活動か

【AFP=時事】フィリピン当局は30日、選挙管理委員会の事務所付近で通信傍受装置を操作していた中国人の男1人を逮捕したと発表した。フィリピンでは5月12日に中間選挙が予定されている。 男は、半径1〜3キロの範囲で通信を傍受できるとされる装置「IMSIキャッチャー」を使用していた疑いが持たれている。 国家捜査局の報道官はAFPに対し、捜査官がIMSIキャッチャーの作動を確認し、選挙管理委員会事務所の付近で30日に男を拘束したと説明。また、男は最高裁判所、法務省、米国大使館などにも立ち寄っていたと付け加えた。 同報道官によれば、男は中国の特別行政区マカオ発行のパスポートを所持していたという。 今年2月にも、マニラ市内の機密情報を扱う官庁や軍事施設の近くでIMSIキャッチャーを使用したとして、中国人2人が拘束され、訴追された。 一方、中国政府は今月、フィリピン情報機関が設置したとするスパイネットワークを「破壊」し、フィリピン人3人を拘束したと発表。3人が罪を認めたとされる様子は中国の国営メディアで放映された。 これに対し、フィリピン国家安全保障会議は、3人の「自白」には台本があり、「自由意志によるものではないことを強く示唆している」との見方を示し、報道で言及されたスパイ機関の存在自体を否定した。【翻訳編集】 AFPBB News

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