中華料理店で直前まで数時間飲酒し…中国籍の2容疑者「高級車で小学生4人ひき逃げか」呆れた言い分

「ビールを飲んでいました」 小学生の列に運転する車が突っ込み4人に重軽傷を負わせた男は、警察の調べに対しこう供述しているという。 埼玉県警吉川署は5月18日、子どもたちをひいて逃亡したとして自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで、三郷市に住む中国籍の解体工・鄧洪鵬容疑者(42)を逮捕した。鄧容疑者は事件直前まで酒を飲んでいたという。さらに当日、鄧容疑者が飲酒していたことを知りながら車に同乗したとして、同じく中国籍の王洪利容疑者(25)も道交法違反(酒気帯び運転同乗)の疑いで逮捕された。 「事件は5月14日の夕方4時過ぎに起きました。下校途中だった10人ほどの小学生の集団と、鄧容疑者が運転するSUVタイプの高級車が衝突。男児4人が負傷し、うち11歳の小学6年生は右足甲を剥離骨折する重傷を負ったんです。 2人の容疑者は、いったん車から降りたものの適切な救護をせず逃げる様子が防犯カメラや複数のドライブレコーダーに記録されていました。2人は事件直前の昼過ぎから、数時間にわたり三郷市内の中華料理店で酒を飲んでいたことが判明しています。飲酒運転が発覚するのを恐れ、現場から逃亡したと思われるんです」(全国紙社会部記者) ◆「その場から離れただけ」 鄧容疑者は、事件から4日後の18日に知人につき添われ吉川署へ出頭する。警察は飲酒していたことを把握したため、容疑を過失傷害アルコール等影響発覚免脱に変更。王容疑者も同日に出頭した。鄧容疑者が酔っていると知りながら、車で自宅へ送るよう依頼したとされる。 19日に行われた送検で、スキンヘッド姿の鄧容疑者は護送車の後部座席にうずくまりずっと顔を伏せていた。調べに対し鄧容疑者は、次のような呆れた言い分を主張し逃亡について否認しているという。 「ぶつかったことは間違いありませんが、相手(被害児童)が『大丈夫』と言ったので、その場から離れただけです」 交通事故に詳しいジャーナリストの柳原三佳氏が解説する。 「飲酒運転は、もちろん重大な犯罪です。さらに逃亡(ひき逃げ)はきわめて卑劣な行為で、重い罪が科されます。救急車を呼ぶなど早急な処置をすれば助かるかもしれない被害者の命が、逃亡により救護が遅れ失われる危険性があるのですから。 子どもたちを悪質な運転手による事故から守ることは非常に難しいと思います。学校の前にだけガードレールを設置しても、あまり意味がない。米国のようにスクールバスで送り迎えするなど、より手厚い対策が必要かもしれません」 警察は2人の容疑者の飲酒量などについても捜査を進めている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加