インド警察は29日、日本人を狙ってパソコンのサポート名目でカネをだましとっていたサイバー犯罪組織を28日に摘発し、インド人の男6人を逮捕したと発表した。容疑者には日本語学校の生徒2人が含まれていた。詐欺に関与した2つの違法コールセンターを解体したとしている。 警察によると、容疑者らは、米マイクロソフトを含む企業のテクニカルサポート担当者になりすまし、偽のコールセンターを運営していた。警察当局者がインドメディアに明かしたところでは、被害者のパソコン画面に偽のウイルス警告やフィッシング詐欺のメッセージを表示。カネをだまし取るために、システムが感染していると偽って、特定の電話番号に電話するよう指示していた。 被害に遭った兵庫県西宮市在住の男性は、口座にあった約2千万円を別口座に振り込まされ、カネは被疑者の暗号資産ビットコイン購入に充てられていた。被疑者の日本語が不自然で、通話中にヒンディー語の会話が聞こえたことや、着信番号にインドの国番号が表示されていたことがインドでの摘発につながったという。(岩田智雄)