スパイ冤罪事件のドレフュス大尉、130年後に昇進へ フランス議会

【AFP=時事】フランス史上最悪の反ユダヤ主義によるスパイ冤罪(えんざい)事件とされる19世紀の「ドレフュス事件」の被疑者、ユダヤ系軍人のアルフレド・ドレフュス大尉について、フランス下院は2日、准将に昇進させる法案を可決した。 下院議員197人が全会一致で支持した法案は今後、上院へ送られる。 ドレフュス大尉は1894年、ドイツのスパイ容疑で逮捕され、反逆罪で有罪判決を受けた。紆余曲折を経た後に無実が明らかになり、1906年に無罪となった。 法案の支持者らは、この事件がなければドレフュス大尉はフランス軍の最高位まで上り詰めていただろうと信じている。 フランス国内でユダヤ人を標的にした憎悪犯罪(ヘイトクライム)が増加している今、同法案は反ユダヤ主義との闘いにおける象徴的な一歩と見なされている。 法案は、ユダヤ人の父を持つガブリエル・アタル元首相が提出した。アタル氏は「アルフレド・ドレフュスを襲った反ユダヤ主義は過去のものではない」と述べ、フランスは「あらゆる形態の差別に対し、断固立ち向かう姿勢」を改めて明確にしなければならないと強調した。【翻訳編集】 AFPBB News

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