事件前日、両親と祖父母「片付け」めぐり口論 愛知・田原の殺人事件

愛知県田原市の住宅で祖父母を殺害したとして、高校2年の少年(16)が逮捕された事件で、事件の前日、祖父母が少年の両親に対し「片付けができなければ、今後は監視する」といった趣旨の発言をし、強く叱責(しっせき)していたことが捜査関係者への取材でわかった。少年は、以前から祖父母と両親の口論が気になっていたと供述していたという。名古屋地検岡崎支部は11日、鑑定留置を始めた。当時の少年の心理状態を詳しく解明していくとみられる。 少年は5月9日未明、自宅で祖父(75)と祖母(72)を刃物で刺すなどして殺害した疑いがある。捜査関係者によると、少年は「祖父母が両親の生活態度をめぐり、指図したり、両親と口論したりしているのを見聞きするのが嫌だった」などと供述していた。少年と祖父母は母屋で暮らし、両親は離れで生活していたが、部屋の片付けをめぐり、5月8日夜に祖父母と両親の間で口論が起きていた。祖父母は「今後は毎回、片付けの状況を確認する」などと両親に伝えていたという。 少年はその様子を見聞きしていたといい、県警は、少年が両親や自分の生活環境に影響が及ぶのを危惧した可能性があり、事件の背景の一つになったとみている。(堀内未希、石垣明真)

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