企業のリスク管理に詳しい桜美林大の西山守准教授が25日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)に生出演し、この日開かれたフジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株主総会を受け、残った問題点を指摘した。 株主総会では、元タレント中居正広氏を巡る一連の問題に関する質問が、株主から相次いだ。一方で新たな取締役も決まり、今後はCM出稿を見合わせているスポンサー企業が出稿を再開するかが注目される。西山氏は「今日落ち着いたところで言うと、1歩は進んでいるなとは思います。これで完全に戻るかというのは余談を許さないですけど、少なくとも前進はしているので、戻すきっかけは見えてきているとは思います」と前向きに評した。 そんな中、西山氏は残った課題としてコンプライアンスの問題を挙げた。第三者委員会による調査報告書が公表され、フジ側も改革案などを発表した。ところが、今月になってオンラインカジノを利用したとして、常習賭博の疑いで同社のバラエティ制作部企画担当部長鈴木善貴容疑者が警視庁に逮捕されたほか、山本賢太アナウンサーも単純賭博の疑いで書類送検された。 一連の問題で刷新が行われた後に明るみになった事件とあってか、西山氏は「オンラインカジノ問題というのがあって、確実に進んでいるとも言いがたい部分がある」と指摘した。 あらためて西山氏は「基本はできていると見ていい」としつつ、「やはり、新たに発生したオンラインカジノの問題がありますので、本当にコンプライアンス体制がしっかり作れているのか、疑問は出てきてしまう」と問題視。「経営陣が代わった後でも行われていることだったりするので、新経営陣がちゃんとできているのか、という疑問符が付いてしまう部分は残ったなと思います」とした。