富山県内で大麻ネット密売? SNSに隠語、県警警戒、「ブロッコリー」は「大麻」「手押し」は「手渡し」

富山県内で大麻密売をうかがわせる交流サイト(SNS)の投稿が複数確認されていることが11日、分かった。投稿には「大麻」「手渡し」を意味する隠語が使われており、直接的な表現を避けて違法な取引が横行している可能性がある。県内でもSNSを通じて大麻が入手できる状況にあるとみられ、県警は警戒を強めている。 捜査関係者によると、大麻は「野菜」や「ブロッコリー」の隠語で表現される。X(旧ツイッター)で見つかった投稿の中には、ブロッコリーの絵文字とともに「富山手押し」「高岡手押し」と記されており、「富山や高岡で大麻を手渡しで取引する」を意味しているという。 投稿の中には、大麻を1グラム当たり5千円で売ることを示しているとみられる「g/5000」の表記や、大麻成分が含まれた液体「大麻リキッド」の隠語とされる「蜂蜜」の絵文字が確認された。 捜査関係者によると、別の投稿では「即配達いけます」「詳しくはプロフィールのチャンネルまで」とも記載されている。Xでのやりとりから、メッセージが自動的に消去される通信アプリへ誘導され、具体的な代金や受け渡し場所などが伝えられるという。 ●摘発の8割は10、20代 富山県内では富山市の男子高校生(17)が6月26日、自宅で大麻約0・7グラムを所持していたとして、麻薬取締法違反(大麻所持)の疑いで逮捕されている。 県警が昨年、大麻所持、使用で摘発したのは前年比22人増の49人で、29歳以下が同12人増の37人と全体の8割を占めた。 ●「無害」の誤情報も 若者の乱用が目立つ理由について、捜査関係者は入手のしやすさを指摘する。末端価格は覚醒剤が1グラム当たり6万円台なのに対し、乾燥大麻は1グラム5、6千円とされる。インターネットで「大麻は危険ではない」「無害」という誤った情報が流れているのも、一因とみられる。

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