詐欺バレた途端 「馬鹿か、死ねよ」 警察官名乗る電話音声を公開

青森県内の女性に愛知県警を名乗る男から電話が掛かってきました。口座情報を聞き出そうとするその詐欺の手口とは? 5月に県内に住む30代女性に掛かってきた、実際の電話の音声です。 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「今回押収されている〇〇さんご名義の口座なのですけれども、こちらですね、開設されてから、我々は愛知県警のほうで押収されるまでの間にですね、実際には複数回詐欺グループによって使用のほうがされていたのですね」 不審に思った女性は一度電話を切り、青森南警察署へ。 【青森南警察署 佐藤裕貴子署長】 「こういう電話が来て不安になったので、機転を利かせてくれまして、用事があるので、30分位後にもう一度電話を掛け直してほしいと相手に話をして、当署に相談に来てくれた」 「だまされたふり作戦」です。 電話は「+」から始まる番号で、愛知県警捜査第二課の「キタジマ」と名乗る男から。女性のクレジットカードが詐欺に使われ、このままでは罪に問われると言いました。 【青森南警察署 佐藤裕貴子署長】 「巧みな話術で相談者さんをだまし続けているという感じ」 愛知県警捜査第二課の「キタジマ」を名乗る男は、警察も“巧み”と驚くほど落ち着いた口調でした。 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「今回、事件に関与されているとされる金額なのですけれども、こちら〇〇さんご名義の口座で約数千万円以上にも上っています。法に基づいた話になってくるのですけれども、この金額の規模ですと3年から約10年以下の懲役刑が言い渡されるような事件内容になっているのですけれど」 全く心当たりがないという女性に、さも当然かのように銀行口座を聞きだそうとします。 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「〇〇銀行は使われていますかね」 【女性】 「使ってないです」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「〇〇銀行は使われていない、なるほど」 「ご自身が使われている銀行口座はどちらになられます?」 【女性】 「えーっと、それはちょっと電話口では伝えられないので、そしたら青森のほうに来ていただくことは可能ですか?」 愛知県に行くことは難しいと話すと、男はこの電話を録音するとしました。 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「生年月日を西暦でお答えください」 【女性】 「生年月日はですね、ちょっと…ごめんなさい」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「ごめんなさい、ごめんなさいというのはどういったことです?」 【女性】 「あの、言えないですね」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「この録音は、正式にご自身の身の潔白を証明する証拠品の一つとして取り扱われると申し上げたのですね。この録音聴取の最中にお答えをされないだとか、虚偽の申告をされるという対応を取られると、この録音聴取は正式な聴取として認められませんので、法的な効力を失ってしまいますよ」 淡々としていた男。しかし、ある言葉をきっかけに態度を一変させました。 【女性】 「青森県の警察のほうにいるのですよ」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「はい」 【女性】 「一応聞いているので」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「うーん、なるほど。なぜそういったご対応のほうを勝手にされているんですかね」 【女性】 「この電話が詐欺だと思って」 【電話:愛知県警捜査第二課「キタジマ」を名乗る男】 「馬鹿か、死ねよ」 【青森南警察署 佐藤裕貴子署長】 「もしあのまま電話を続けていますと、逮捕を免れるための費用や訴訟費用の名目で金銭を要求されることが考えられます。警察官が金銭を要求することは絶対ありません。ですから、警察官をかたった電話が来た場合は、いったん切って、正規の電話番号に掛け直す。または、今回のようにいったん切って、最寄りの警察署などに相談いただければ助かります」

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