英語検定試験「TOEIC」のスコア認定証を偽造したとして、警視庁国際犯罪対策課は24日、有印私文書偽造の疑いで、石川県金沢市の女性会社員(39)を書類送検した。検察に起訴を求める「厳重処分」の意見をつけた。「いずれ海外で勤務したかった。心から反省している」などと容疑を認めている。 警視庁は同日、中国籍の男2人=入管難民法違反容疑で逮捕、起訴=についても有印私文書偽造容疑で書類送検した。 国際犯罪対策課は4月、在留カードの「偽造工場」とみられる東京都大田区のビル一室を摘発し、入管難民法違反容疑で男2人を逮捕していた。この際、室内から偽造のスコア認定証が見つかり、事件が発覚。押収したパソコンから、偽造したとみられる日本人名義の運転免許証や医師資格証などのデータが400~500件ほど見つかったという。 女性会社員は、今年3月にTOEICを受験後、思うような結果が得られないと考えてインターネットで「TOEIC点数」などと検索。「偽造本舗」というサイトで800点台後半の得点を証明する偽造認定証を申し込み、4月に計16万円振り込んだ。申し込んだ情報は中国でデータ化され、男2人が国内で受信して印字していたとみられる。国際犯罪対策課は、中国に犯行を主導する人物がいるとみて、捜査を進めている。 3人の書類送検容疑は共謀し、4月7~8日、東京都大田区のビルで、パソコンなどを用いて、TOEICの公式認定証を偽造したとしている。