血の付いたバット発見、逮捕された容疑者が購入か 新宿死体遺棄事件

東京都新宿区のマンションで7月、男性の遺体が見つかる事件があり、遺体を遺棄したとして、警視庁はこれまでに男2人を死体遺棄の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で、このうち一人の男名義のレンタルスペースから血の付いたバットが見つかったことが新たに判明した。鑑定の結果、血痕は男性のものと判明したといい、警視庁は男らが死亡の経緯も知っているとみて調べる。 事件は7月1日に発覚。「部屋から異臭がする」と110番通報を受け、警察官が部屋の浴室でブルーシートがかけられた状態で亡くなっている成瀬壮一郎さん(35)を発見した。この部屋はアダルトビデオの撮影などで使われていたという。 6月27日ごろに遺体を遺棄したとして、警視庁が7月2日と10日、それぞれ北誠一容疑者(30)と、梨本俊弘容疑者(31)を逮捕。北容疑者は成瀬さんの仕事仲間だったといい、逮捕時に「やっていない」と容疑を否認。梨本容疑者は「(北容疑者から)片付けを手伝って欲しいと言われ、断れなかった」と説明していた。2人はその後、死体遺棄罪で起訴された。 捜査関係者によると、警視庁が都内の梨本容疑者が名義人となっているレンタルスペースを調べたところ、血が付着したバットを発見した。バットは北容疑者が3月に都内で購入し、7月1日にレンタルスペースに持ち込んでいたことも防犯カメラの映像などで確認。付着していた血が成瀬さんのものと一致したことが判明したほか、遺体の頭にあった傷の形状とも矛盾がないという。(長妻昭明)

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