ギャング一掃作戦で逮捕の数万人、裁判なしで2027年まで拘束可能に エルサルバドル<br />

【AFP=時事】中米エルサルバドルの議会は15日、組織犯罪の捜査を規制する法律の改正を承認した。これにより、国際的に批判されているギャング一掃作戦で逮捕された数万人を、少なくとも2027年まで裁判を経ずに勾留することが可能となった。 2022年にナジブ・ブケレ大統領が令状なしの逮捕を可能にする非常事態を宣言して以来、8万人以上の被疑者が拘束された。野党議員は、中には無実の者もいると主張している。 与党57人、野党3人の議員で構成されるエルサルバドルの議会(一院制)は15日、組織犯罪の捜査を規制する法律の改正を承認。法改正は、勾留された被疑者に対する2年の起訴期限が10日後に迫る中、承認された。 改正条項の一つは、検察は「組織犯罪とそのメンバーに対して(中略)24か月以内に起訴する」とし、さらに12か月の延長を認めている。 エルサルバドルの悪名高いギャングに対するブケレ氏の強硬なアプローチは国内での同氏の人気を支えているが、人権擁護活動家らは、恣意的な逮捕や権威主義の拡大に警鐘を鳴らしている。 政府は被疑者全員をギャングのメンバーだとして非難しているが、証拠や適正手続きが乏しく、確かなことは分からない。 ■「40%」が無実の可能性 議会内で、野党議員のフランシスコ・リラ氏は、自身の推定では拘束されている人の「40%」が無実である可能性があると警告した。 「私はギャングや犯罪者、恐喝者を擁護しないが、無実の人々がいる場合、彼らはさらに長い間刑務所にいることになる」と述べた。 ブケレ氏は最近、同盟国である米国で拘束されていたギャング構成員とされる人々を受け入れたことで注目を集めた。【翻訳編集】 AFPBB News

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