イスラエルで大規模デモ、ガザ紛争の終結と人質解放求める ガザ市への空爆続くなか

イスラエル各地で17日、パレスチナ・ガザ地区での戦争の終結と、イスラム組織ハマスに拘束されている人質の解放を求める抗議デモがあり、数十万人が参加した。 最大規模の集会はテルアヴィヴの「人質広場」で行われた。 主催者は、ガザ市の掌握を目指すイスラエル政府の新たな作戦により、現在もハマスに拘束されている約20人の人質の命が危険にさらされると警告している。 全国規模の抗議活動の一環として実施された1日限定のストライキでは、一部地域で道路やオフィス、大学などが閉鎖された。日中には約40人が逮捕された。 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は抗議活動を批判し、「ハマスの態度を硬化」させ、人質の解放を遅らせるだけだと述べた。 極右のベザレル・スモトリッチ財務相も、「ハマスの利益になる有害なキャンペーンだ」と非難した。 イスラエルの安全保障内閣は先に、ガザ地区最大の都市であるガザ市を占領し、住民を退去させる方針を決定した。この方針は、国連安全保障理事会によって非難されている。 ハマスが運営するガザ市当局はBBCに、イスラエル軍による連日の空爆により「壊滅的な状況」が生じており、ガザ市南部のザイトゥン地区から数千人の住民が避難したと述べた。 国連によると、ガザではすでに、人口の約90%に当たる約190万人が避難を余儀なくされている。 国連はまた、ガザで広範な栄養不良が発生していると指摘しており、同機関が支援する専門家らは先月の報告書で、「最悪の事態である飢饉(ききん)が現実となっている」と警告している。 ハマスは2023年10月7日にイスラエルを攻撃し、約1200人を殺害、251人を人質として拘束した。これを受けたイスラエルの攻撃により、これまでに6万1000人以上のパレスチナ人が殺害されていると、ハマスが運営するガザ保健省は発表している。国連は、この数字を信頼できるものとみなしている。

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