ここに掲載したのは、大川原化工機事件で逮捕され、胃がんで亡くなった相嶋静夫さんの長男が、裁判所に提出したものだ。相嶋さんは一貫して容疑を否認し、何度も保釈を請求したが、東京地裁が認めなかった。 この陳述書が提出された裁判は、KADOKAWA前会長の角川歴彦(つぐひこ)氏が、いわゆる五輪汚職事件をめぐって取り調べで否認を続けたために長期にわたって保釈が認められなかった「人質司法」告発訴訟だ。7月14日の第3回口頭弁論後の記者会見には相嶋さんの長男本人が出席して趣旨を説明した。 角川歴彦氏が訴えた「人質司法」の問題は、大川原化工機事件とも通底していることも文書の中で語られている。多くの人に読んでもらう意義があると思い、本誌に掲載させていただいた。(編集部)