組織的訪問窃盗グループの男逮捕 買い取り口実に家に上がり査定の隙狙い…

不用品の買い取りを口実に高齢者の家を訪問して貴金属などを盗んだとして、組織的訪問窃盗グループの1人が逮捕されました。男は飛び込み営業をする「アポインター」と呼ばれる役割でした。 訪問買い取り業の小川一樹容疑者(25)は、5月、仲間と共謀して千葉県いすみ市の88歳の女性の自宅を訪問し、記念硬貨11枚など(時価総額およそ12万円)を盗んだ疑いが持たれています。 警察によりますと、小川容疑者は「あした近くのスーパーで古銭や衣類の販売会がある。古銭があれば買い取っているので見せてほしい」などと話して家に上がったということです。 男らは、実際にテレホンカード2枚と古着3枚を3000円で買い取りましたが、女性は男らに1枚10万円の価値もある記念硬貨を見せていて、立ち去った後に片付けようとしたところ、記念硬貨がなくなっていることに気付きました。 テレホンカードは家の中に残されていたということです。 小川容疑者は不用品買い取りを口実に高齢者の家を訪問して貴金属などを盗む組織的訪問窃盗グループの1人で、このグループの被害は神奈川や東京、千葉、香川、徳島、岐阜などで確認されています。 グループのメンバーは、戸別訪問をして不用品買い取りを提案する「アポインター」と呼ばれる役割と、不用品を査定する「クローザー」という役割があるということです。 小川容疑者ら「アポインター」が不用品の買い取りを口実に家に上がり、不用品を見つけたら「クローザー」を呼び、住民と不用品の査定などを話している隙に、「アポインター」が貴金属などを盗む手口や偽物とすり替えるなどの手口があるということです。 盗んだ貴金属などはインターネットで売却し、利益にしているとみられています。 小川容疑者は取り調べに対し「黙秘します」と話しています。 このグループは5人ほどの人数で、首魁をはじめ複数の関係者はすでに逮捕されていて、逮捕された1人は「30件ほど盗みをやった」と話しているということです。 警察は実態を調べるとともに、まだ逃走している複数の仲間の行方を追っています。

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