神戸市のマンションで女性が刺され、殺害された事件。容疑者とみられる男は、事件前日にも女性の職場付近を徘徊する様子が防犯カメラに写っていました。その映像をJNNが独自に入手しました。 今月20日の夕方、神戸市中央区で撮影された防犯カメラの映像。リュックサックを背負った男が、急ぐ様子で車道を横断します。正面のビル入口をのぞき、画面の右方向へ歩きます。男は、神戸市のマンションで女性（24）を殺害した疑いで逮捕された谷本将志容疑者（35）とみられています。 男は入口を確認すると画面右方向へ。直後にビルから3人組の女性が出てきました。建物側を歩いているのが被害女性とみられています。その後、1人になった女性の後を追うように男は画面奥の方へと消えていきました。 このおよそ2分前には、男が女性の勤務先のビルの奥の道路から姿を現し、道路を渡る様子も。 記者（今月22日） 「谷本容疑者が捜査員に連れられて出てきました。捜査員に囲まれ、下を向きながら歩いています」 谷本容疑者は今月20日、神戸市中央区のマンションで女性の胸などをナイフで数回刺して殺害した疑いがもたれています。 警察によりますと、女性はオートロックの扉が閉まる前にマンションに入ってきた谷本容疑者にエレベーター内で襲われたとみられています。 谷本容疑者は、女性について問われると… 谷本容疑者 「全く知らない人です」 面識がなかった可能性があるということです。 記者 「事件の50分ほど前に勤務先を出た女性は栄町通を通って、神戸中央郵便局を訪れました」 捜査関係者によりますと、女性は20日午後6時半ごろ勤務先を出て、郵便局とスーパーを経由し、電車を乗り継いで自宅マンションへ向かったとみられています。 一方、谷本容疑者は3年前、傷害やストーカー規制法違反などの罪で執行猶予のついた有罪判決を受けていました。 判決によりますと、谷本容疑者は路上で見かけて一方的に好意を抱いた女性に、およそ5か月間つきまとうなどのストーカー行為に及び、オートロックのかかった女性が住むマンションで、女性の後に続いて侵入し、自宅に押し入ってけがをさせたということです。 勤務先近くから自宅マンションまで50分以上にわたって後を追い続けたとみられる谷本容疑者。その様子は、事件前日の防犯カメラにも写っていました。谷本容疑者とみられる男が電話をしながら歩道を歩いてきます。その後、建物の前にしゃがみこんだ男。女性の勤務先の方向を眺めているようにも見えます。 男はおよそ4分間にわたりしゃがみ込んだ後、再び歩き出します。その後も終始、電話をしながら女性の勤務先の西の方向へと歩いていきました。 捜査関係者によりますと、その後の捜査で谷本容疑者は事件前日にも勤務先周辺を徘徊していたとみられるということです。警察は事件に関連する行動とみて、谷本容疑者の足取りについて調べています。