事件2日前に「好みのタイプと思って後つけた」 神戸女性刺殺容疑者

神戸市中央区のマンションで20日夜、住人の女性が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された谷本将志容疑者(35)=東京都新宿区=が、「(事件2日前の)18日朝に歩いている女性を見かけ、好みのタイプだと思って後をつけ、勤務先を確認した」という趣旨の供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。県警は供述の裏付けを慎重に進めている。 また、事件当日の20日までの間に、「仕事が終わる時間帯に勤務先付近で女性が出てくるのを待ったり、勤務先に女性が出勤するのを見ていたりした」とも述べたという。 谷本容疑者の逮捕容疑は20日午後7時20分ごろ、神戸市中央区のマンション内で、住人の会社員、片山恵さん(24)の上半身をナイフで数回刺し、殺害したというもの。逮捕時、刺したことは認めたが、「殺意を持っていたかはわかりません」と供述したという。 捜査関係者によると、谷本容疑者は住み込みで東京都新宿区の運送会社で働いていたが、事件3日前の17日から夏季休暇を取って神戸市内のホテルに滞在していた。 県警はこの日以降、ホテル近辺で別の女性の後をつける状況なども防犯カメラの映像などで確認できたという。 片山さんの勤務先も、谷本容疑者が泊まっていたホテルの近くだった。事件当日の20日、退勤した片山さんが谷本容疑者とみられる男に後をつけられる姿が映っていた。 谷本容疑者は、片山さんについて「全く知らない人です」と供述しているといい、事件当日までの接点は、これまでの捜査でも確認されていないという。葺合(ふきあい)署捜査本部は、片山さんが一方的に狙われたとの見方を強めている。(原野百々恵)

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