「運行管理体制がずさんで重大交通事故を起こすリスクが高い」 “白タク”問題 背景に違法性立証の難しさ 山梨

きのう2日、UTYのカメラが一部始終を捉えた映像です。 無許可で車に客を乗せて料金を取るいわゆる「白タク行為」などの疑いで外国籍の男が逮捕された事件。 社会問題となっている白タク行為、その危険性と背景を探りました。 浅川博仁記者: 「捜査員に囲まれながら外国籍の男がでてきました。車両に乗り込みます」 2日、逮捕された茨城県に住むパキスタン国籍の23歳の男。 男は今年6月、山梨県の富士スバルラインで外国人観光客5人を乗せた乗用車を運転中、車線をはみ出して観光バスに正面衝突する事故を起こし乗客にけがをさせました。 その後の警察の捜査で、男が無許可で客を乗せて運賃を得る白タク行為をしていた容疑などが固まったとして逮捕 男は容疑を認めているということです。 県警は去年1月以降、こうした白タク行為の疑いで6人を摘発、うち5人が外国籍です。 山梨県警 交通指導課 近藤豊交通捜査室長: 「(白タク行為は)運行管理体制がずさんで重大交通事故を起こすリスクが高いといえます。ドライバーの運転技術や知識の不足はもとより先を急いでの各種交通違反など危険な状況下における運行が懸念されます」 白タクが事故を起こした場合、適切な補償が受けられない恐れがあるほか、待機中の白タクの違法駐車などで交通渋滞を引き起こす可能性も指摘されています。 こうした白タク問題の背景には何があるのでしょうか。 一般的な白タク行為は来日前に外国人観光客が海外の旅行会社にツアーを申し込み、その会社が仲介役に車やドライバーの確保を依頼。 この仲介役がドライバーを調整し、無許可で外国人観光客を乗せ、料金を受け取っているとみられています。 今回スバルラインで事故を起こし逮捕された男の白タク行為も同様の流れです。 こうした流れが全てオンラインで行われ違法性の立証が難しいことや、外国人観光客の多くが違法とは知らず移動手段として利用していることが白タク問題の背景にあると見られます。

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