「2万で一日3人の男性と」…10代立ちんぼ女子の売春告白「ホストにハマり歌舞伎町に立っています」

「昼夜逆転の日々です。午後まで寝て夕方に歌舞伎町へ。明け方までホテルの前に立って、男性から声をかけられるのを待っています」 こう話すのは、北陸地方出身の10代の専門学校生Aさんだ。小柄で、女優の高畑充希のように瞳の大きい目が特徴的。あどけなさが残るAさんだが、東京の大繁華街、新宿・歌舞伎町で売春する「立ちんぼ女子」でもある――。 「立ちんぼ女子」が社会問題化して久しい。’23年9月に行った複数回の取り締まりで、警視庁は歌舞伎町の大久保公園周辺に立ち客待ちをしていた20代から40代の女性35人を売春防止法違反の疑いで現行犯逮捕。今年7月にも20代女性4人が逮捕されている。彼女たちが売春する理由の多くが、ホストクラブの代金を稼ぐためだという。 以下は、自身もホストにハマったAさんの言葉だ。 「ホストにハマったキッカケはドラマ『明日、私は誰かのカノジョ』(ホストやパパ活などがテーマの漫画が原作)です。ドラマを観て『行ってみたい』と興味を持った。 上京して歌舞伎町のホストクラブに一人で行きましたが、接客してくれた超イケメンを一瞬で好きになってしまいました。それから週1回から2回くらいのペースで、推しのホストがいる店に通っています。1回で5万円以上は使いますね」 東京で一人暮らしをし学校にも通う10代のAさんにとって、1回5万円以上の代金はかなりの負担だ。推しの男性に会うためには指名料もかかる。しだいにホスト代が払えなくなり、歌舞伎町にいた女性たちをまね「立ちんぼ」を始めるようになったという。 「大久保公園あたりは警察の取り締まりが厳しいので、ラブホテルの前に立っています。一日に相手する男性は3人ぐらい。『本番』ありで1回2万円ほどです。おカネを稼ぐためと割り切っているので、正直何も感じません。淡々と行為をするだけ。幸い、危険な目にあったことはないですね」 ◆「アフターでベロベロになり」 推しのホストとの関係は微妙だという。 「アフター(営業後の店外デート)でベロベロになり、彼(推しのホスト)と何回か身体の関係になったことはあります。でも、彼が私を本気で好きでないことはわかっている。私の知り合いの女子も、彼と関係を持っているのを知っていますから。 それを友達から聞いた時は本当にイヤだった。今でもウソだと思いたいです。『現場』で仲が良くなった女性たちとの『立ちんぼ女子会』というコミュニティがあるんですが、よくそこで愚痴を聞いてもらっています」 Aさんに罪悪感は薄い。推しのホストに会えるなら、今後も「立ちんぼ」を続けるつもりだという。 歌舞伎町の事情に詳しい、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「確かに売春は法律違反です。Aさんにも非があります。しかし根本的な問題は女性をターゲットにした風俗事情にある。悪質なホストのなかには、客の嫉妬心をあおり複数の女性に自分を奪い合わせる人間もいます。時にはアフターなどで関係を持ち、女性客たちに特別感を与えるんです。 ホストに好意を持った女性は他の客よりも気に入られようと、さらにカネを使い店に通うようになります。当然、代金がかさみ生活も苦しくなる。短時間で大金を稼ごうと思えば安易に売春へ走るのも、ある意味では当然でしょう。『立ちんぼ女子』の行為は決して認められませんが、彼女たちには被害者の面もあるんです」 警察は「立ちんぼ女子」だけでなく、悪質ホストやスカウトの取り締まり強化にも力を注いでいる。

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